ゲストチョイス2
客席に降りてゲスト候補の方(女性2名、男性1名。計3名)にお話しを伺った。
今回ぼくが初めて体験した事は、どなたに舞台に上がっていただくかを本気の本気で迷った事である。
候補の方はどなたも魅力的であり、容易には決められなかった。
お客様の前に立っているにも関わらず、本気で「どうしよう」「迷う」と困惑した。
お客様をこれ以上お待たせするわけにはいかないだろう程度の時間が経ってから、ぼくの口からは「男性(ゲスト)でいきましょう!」という言葉が飛び出していた。
“男性ゲスト”が持つ意味
過去のwhy me?(vol.3)のアフタートークで、お客様から投げられた質問がある。
「男性のゲストとはやらないんですか?」
ぼくは「その選択肢を排除しているわけではない」と前置きした上で「ぼくが女系家族という事もあり、女性と比べると男性には抵抗を感じはする」と回答した。オブラートに包んではいるが「まだしばらくは女性とさせてください」というわけだ。
が、今回とうとう男性をゲストにチョイスした。
過去の『why me?』すべての公演に共通している事だが、ぼくはゲストにその人を選んだ理由を明確に言語化できない。今回も同様だ。気付いたら言葉が先に出ていた。
こうしてゲストとして舞台に上がっていただいたのはフリハタさん。
柔和で包容力があり、優しさと清潔感が感じられた。
本編前のエクササイズの時間でも安定したコミュニケーションを取ってくださった。
ぼくが男性に対して抱いていた若干の苦手意識が払拭できたのはフリハタさんの人柄による部分が大きい。
ありがたい限りである。
こうして本番の舞台は整えられた。
本編
そして本編である。
5回目の公演にしてようやく自分でもひとまず納得できるクォリティとなった。
(そのため、アーカイブの販売に踏み切る事ができた)
「物語」とはなんなのか。
どうすれば「物語」を創れるのか。
そういった事が朧げながら見えてきた気がする。
が、満足には程遠く足りない部分が見えてくるばかり。
vol.6ではまたパワーアップするに違いないと思うと、今から楽しみでもある。
本編では何度もフリハタさんに救われる箇所があった。
数人の観客からも言われた事だが「フリハタさん、本当よかった!」のセリフにぼくも激しく同意だ。
「あぁ、うちの親父も生きてたらこんな人だったのかな」と少しだけセンチメンタルになった後、父はまだ生きている事を思いだした。