本編は綱渡り
カナコさんと一緒にやった即興芝居は、ぼくも彼女もギリギリのところにいる状態で進んだように思う。
ぼくに関しては本編前のエクササイズの時点で流れていた汗が、本編中も止まらなかった。
カナコさんは、いきなり舞台に上げられて緊張しながらもぼくとコミュニケーションを取り続けてくれた。
感謝だ。
しかし本編終盤に泣かせてしまった事は激しく謝罪した。本編終了直後、「こんなに泣いちゃってアフタートークできるんかな…」という長澤のどこまでも自己中心的な思考を知ってか知らずか、出演の快諾を頂く。有り難し。
アフタートーク時に観客席から「今日はカナコさんにとって良い日でしたか?悪い日でしたか?」という質問が投げかけられた。カナコさんが「良い日でした」と即答で答えてくださった事が救いだった。
客出し時にカナコさんと彼女のお母様と3人でお話しする機会があった。
ぼくの不安を尻目に母子お二人からポジティブな感想を頂いて安心した。
ゲストを泣かせるつもりや傷つけるつもりは毛頭なく、ましてや内面を引き出そうという想いもさらさら無い。
ぼくにあるのは「面白い物語を即興で創作したい」という想いのみである。
まだまだ満足はできていない。未だ試行錯誤の道中。