ゲスト


いつもの事であるが今回もゲストの方の評判がすこぶるよかった。

今回ゲストとして舞台に上がってくださったのは熊本さんという男性。
そのお人柄で観客から愛し応援される存在であったようだ。

寄せられたコメントには、熊本さんを「素」や「自然体」といった言葉で形容される事が多く、「嘘が無かった」という言葉も印象的だった。嘘ばかりついているぼくには耳が痛い。

ぼくがゲストをコントロールする事を手放そうと決めてから
初めてのお相手が熊本さんでよかったように思う。
この手法が決して間違っていない、それどころか有効であり効果的である事を実証させて頂いた。
本当にありがとうございました。

 


vol.10について


今回、「ゲストをコントロールしない」の他にも「ゲストを責めない」など幾つかの課題をクリアする事ができた。
そのキーワードは「遊び心」であったように感じる。

一人二役や観客席を巻き込むといった事が行われた今回のvol.10。
過去の公演では、ゲストの方に「所詮はどこまでいってもごっこ遊びですからね」と伝えてはいるものの、肝心な自分自身は「物語を成立させねばならない」と縛られ自由に芝居をできていなかった。
今回ゲストとのコミュニケーションを優先的に行なったところ、舞台上では久しく忘れていた「遊び心」を取り戻したように感じた。

かつて原宿クロコダイルでインプロ(=即興芝居)ショーをやっていた時はチームであり仲間がいた。
自分がポカしても仲間が助けてくれるというわけである。
しかし『why me?』の場合はホストもプレイヤーも自分であり、ポカは許されないと考えていた。
それゆえに遊び心を持つ事の優先度を低くしていたのかもしれない。
しかし過去9回の公演を重ねてそれなりの余裕も出てきたのだろう。
ゲストである熊本さんの自然体に影響を受けた可能性も有る。
ぼくは今回、『why me?』史上1番の遊び心を持つ事ができた。
そしてこれはこの作品をより良いものにし続ける為に一番大切なものだと思う。

10回目の公演にしてようやく遊ぶ余裕が出てきた。

「vol.10からは『why me?』season2ですからね」
などとどうでもいい区切りを付け、
いざ蓋を開けてみると
「あまりseason1と変わらんね…」といった事にならなくてよかった。

これからはどんどん遊んでいって、即興芝居をぼく自身も楽しんでいこうと思う。

 

ご来場くださったお客様
ご声援くださったお客様
本当にありがとうございました!

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