足りないものを磨く
2月に行なった『why me?』vol.1を経て、自分に足りないものは
・演技力
・構成力
の2点だとした。
「お客さんと二人でやるんだ、すごいね」
で終わりたいのではない。
「お客さんと二人でやったのに、作品としての完成度高かったよ〜ん。ぶりぶり〜また来るね〜」
のレベルまで到達したいのだ。
ぼくはこの2つの能力を高めるべく、それぞれを学べるクラスへ飛び込む事にした。
餅は餅屋
演技面のレベルアップは、”チャバックメソッド” と呼ばれるイヴァナ・チャバックという名の女性が考案した演技術を学ぶ事にした。
このメソッドは、12段階に細分化された演技術という事で日本でも広く知られている。ぼくも数年前に彼女の著書『THE POWER OF THE ACTOR』を読んでからずっと興味を持っていたメソッドであった。
クラスは、チャバックメソッドの認定講師が教えてくれる。
(ぼくは「先生」と呼んでいたが、「先生」はつけなくていいですよと言われた)
この演技術の大きな特徴は、”トラウマを燃料にする” という事だ。
このブログの読者には何のことかさっぱり意味が解らないと思う。ぼくだってよく解っていないのだ。仕方ない。そもそもこのブログには読者がいるのかという問題もまたある。
ただ、実際にやってみるとこれが非常に興味深いのである。
演技をやっていない方々に楽しんで読んでもらえる自信がないので、ここに詳細を載せる事は割愛するが非常に創作心が刺激され、かつ自分の深層の部分までたどり着けるメソッドだ。
そしてぼくはこのクラスを受け始めて、ある1つの事に気づいた。
即興 “芝居”
それは、”即興芝居” と謳ってパフォーマンスする人は数多くいれど、”芝居” である事を大切にしている人がどれだけいるんだろう、という事だ。”即興” である事のみにフォーカスし、”芝居” が疎かになっているのだ。
(もちろんぼくも例外ではなかったが、もう例外になった)
なぜだか即興芝居をやる人たちは皆、”芝居はできている” と認識してしまい、研鑽を後回しにしているようだ。
「野球というスポーツは誰にでもできるが、
メジャーリーガーを目指すのか草野球で満足するのかによって
進む道は変わる」
というのはぼくのお師匠さんがよく使う例え話だ。
演技にとっても同じ事が言えるはずだ。
どこまで自分を高めたいのか。
何をお客さんに見て欲しいのか。
インプロ(即興芝居)をやる人口が増えたとはいえ、世間的にはまだまだニッチな業界である。
アートとして確立されているとはまだ決して言えないこの業界で、今大きなアートの芽を育てているという想いを持つようになった。