ギリ挫折
コロナの影響で
『why me?』vol.2が延期→中止に追い込まれた事により、
ぼくの芝居へのモチベーションは無くなっていた。
生き死にの問題の前では、表現活動など何の救いにもならないのだと痛感したのである。
自分のやることにいかほどの価値があるのか、完全に見失っていた。
しかし完全に自暴自棄になる事もなかった。
その中途半端さがまたぼくのモヤモヤを増幅させた。
上演へのモチベーションが無くなった事を除くとぼくに大きな変化はなかった。
今まで通り、
本も読めば映画も見る。
MCもやればインプロを教えもする。
ただただ、上演へのモチベーションがごっそり無くなっていた。
「このままずっと人前で芝居をせずに生きていくのだろうか。
そんな事ができるのだろうか」
ソファの上でだらけながら自問自答を繰り返した。
そして今、ぼくは一刻も早く上演したいと言う気持ちが起きている。
お金が足りないとか人が足りないとか、
様々な問題が山積している事に変わりはないものの、
モチベーションがコップに並々に注がれたビールの泡のようにこぼれんばかりである。
こうなったのには理由がある。
芸に救われる
良い音楽を聴いた時、
良い映画を観た時、
良い小説を読んだ時、
ぼくは感動し、震えた。
この感動をぼくも創り出す側になりたいと思った。
いつだってそうである。
ぼくは気持ちが沈んだ時、
さまざまな芸術に救われてきた。
今回もまたそうであった。
ぼくが芸術に触れ感動し救われたように、
ぼくもきっと誰かを感動させ救う事ができるかもしれない。
そう思うと、凹んでいる暇などなくなった。
次の『why me?』の上演に向け動き始めた。
ぼくにしかできないやり方で芸術を創作していきたいと思う。
この1ヶ月間でインプットしたものを
次はどんどんアウトプットしていきたい。
自分にしかできないやり方で進んでいこうと強く感じた。