漫画『暗殺教室』


今更ではあるものの、2016年ごろに刊行された漫画『暗殺教室』全21巻を本日読み終えた。

「暗殺」と「教育」という、水と油な関係のものが
主人公の殺せんせーの存在により
徐々に別物ではなくなっていく。

シリアスな展開になっても必ず挟んでくる小ネタや、
人間の内面をグロテスクな絵柄で表現する技法も、
作者なりの「教育・育成」の考え方も、
すべて楽しませてもらった。
作者である松井優征氏の世界観がぼくは好きなのだと思う。
単行本のおまけページでも毎回楽しませてもらった。
知性だけでなくユーモアもある漫画家さんである。

“高校生1クラスの生徒が1年以内に
担任の先生である超生物を暗殺しなければならない”
という漫画ならではのぶっ飛び設定で、
読み始めた当初は
「こんなん面白いのか…」と訝しんだ。

しかし、読み進めるうちに『魔人探偵脳噛ネウロ』と同じ作者だと気づいてからは
どんどん読むスピードが上がった。

今日は1日でラスト5冊を一気読み。

最後は切なかった。

個人的には、
超巨大プリンを作成するエピソードと
カルマくんが才能だけで勝ち抜こうとしたテストで挫折し盛り返すまでの一連の流れが
胸熱の展開であった。

もう終わったのか。寂しいなぁ。
と思ったが、すでに6年前に連載が終了している作品なので
どう考えてもぼくが遅すぎるのだ。

 


あとがきから学ぶこと


ここからは、
最終話の後に収録されてあった作者のあと書きの話をしたいと思う。
あと書きに以下の文が書き記されている。

「先生を殺す話が思い浮かんだ時、
即座にその話の結末が、大きな悲しさを
伴うものになると気がつきました。

それと同時に、この話を真っ直ぐに、バランス良く、
目を逸らさずに描き切る事が出来たら、
多くの人の心に生きる作品になれるかもしれない、とも。」

あと書きはこの後もまだ続くが
ぼくはこの2ブロックだけで目頭が熱くなった。というか正直泣いた。
(ちなみにこの後のブロックも泣ける)

いち表現者としての覚悟を感じた。

読者により良い作品を届けるために、
高いハードルに挑戦しようとしている姿に想いを馳せた。

これからも応援していきたい。

そして今ググったら『『逃げ上手の若君』という作品を連載中らしい。
要チェックや。

本日のアイキャッチ画像は、
なぜかよくわからないがツボにハマって笑い転げたページ。

今見ると「フフ…」ぐらいの小笑いで済むのだがどうしてあの時はあんなに笑えたんだろう。
不思議。

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