人に見られるに値する身体と精神を持つ


当日足を運んでいただいたお客様と2人で行なう即興芝居『why me?』vol.2のスケジュールも確定(7月25日)したという事で、いよいよ本格的にダイエットをする必要が出てきた。

お客さんが見たいのは、身体的にダラシのない30代おっさんではないはずだ。

ぼくは行きつけの定食屋でチャーハンを食べながらダイエットの作戦会議を立てる事にした。
7月25日までにどう痩せるのが一番効果的なのかを考えなければならない。
時間は有限で、かつ目前に迫っているのだ。回り道をしている余裕はない。

チャーハンが運ばれてくる。

お米のパラパラ具合がぼくの好みだ。
卵や小さく刻まれたベーコンの食感も、口の中を楽しくさせる。

一口チャーハンを食べた瞬間、ぼくはとても重大な事に気づいた。

 

「こ、これは…栄養バランスが…悪い!!」

 

危ない危ない。

どのダイエット本にも例外なく「ダイエットの基本はバランスの良い食事から」と記載されているのを失念していたようだ。

ぼくはメニューを一通り眺め、店員さんに言う。

「豚生姜焼きをください」

栄養バランス偏りの憂いはこれで無くなった。
ちなにみこの定食屋ではおかず単品を頼むと、お代わり可能なスープがついてくるというシステムだ。この場所は不景気とは無縁なのか。

さて、今から行う作戦会議は、思考をフルに働かせる時間になるだろう。
脳への負担は尋常ではない。覚悟を決めなければ。
糖分が不足していてはまともな案など出てくるはずがない。
そのためにぼくは食べたくもない豚生姜焼きを食べるのだ。

生姜焼き・チャーハン・スープ・チャーハン・生姜焼き、、、
三角食べでこれらをササッと片づけ、ひと満足した直後、これまた重大な事に気づく。

 

「作戦会議…してない!!」

 

危ない危ない。

時間は有効で、かつ目前に迫っているのだ。
一刻も早く作戦会議をしなければ。

ぼくはスープの4杯目のお代わりを泣く泣く諦めて帰路についた。

そもそも定食屋はご飯を食べるところであり、作戦会議を行なう場では決してない。
自宅であれば誰にも邪魔されず集中して作戦会議を行なう事が可能だ。

ぼくはコンビニでプリンを2つ買って帰った。
このプリンはデザートではない。
口の中のチャーハンの油を、プリンのまろやかさで消すための存在である。
つまり歯磨きとほぼ同義語だ。

「どうすればぼくもグリコのプッチンプリンのように永く人から愛される事ができるんだろう…」と、ただのプリンでさえも自分の課題と紐付ける意識の高さが伺える。ただ者ではない。

プリンを平らげたぼくはノートを開き、ペンを手に持つ。いよいよ作戦会議だ。

しかしその瞬間、満腹感からくる睡魔がぼくを襲う。

そういえば人は寝ている時に痩せるのだと何かの本で読んだ記憶がある。
なんだろう、何の本だったかは思い出せないし、なんなら本当に本だったかもちょっとわからないんだけど、なんかそんな感じの言葉があった気がする。
そう、人は寝れば痩せるのだ。

これはチャンスだ。
ぼくはペンとノートを片づけ、寝床についた。

こうしてぼくのダイエットは成功した。

 

 

『why me?』vol.2まであと44日

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