新年の目標


毎年毎年、新年を迎えるタイミングで
「来年こそは…」と目標を決める人は少なく無いだろう。
かく言うぼくもその一人である。

正しい目標設定としては、普段の自分では達成が困難なものであろうか。困難だからこそ、達成できた時に自信と達成感につながるという考えで間違い無いだろう。
その目標を達成するには、今の自分よりも一回りも二回りも人として成長していなければならない。今の自分のままでは到底達成できないものが、目標の設定の仕方としては正しい筈である。
という考えでぼくも新年の目標を決めた。

「無駄遣いをしない」

この目標を設定したのには理由がある。
ぼくはよく本屋に行く。
そして本屋へ行く度に何かしらの書籍を購入する。
読むスピードよりも新しい本を買うスピードの方が早く、家にはまだ読めていない本がどんどん溜まってしまうという現状が背景にあり、この現状を打開する為にこの目標を設定した。
昨年だけで、読んだ本は60冊。
これに対し購入した本は70冊である。
非常に良く無い。
本を読んでも人は賢くなれないという事を実証しているバカがここにいた。今年こそはこのような現状を打破すべく、この目標を立てた。

自分にとって簡単そうで難しい、難しそうで簡単、という絶妙なハードルを設ける事ができたと自負している。

 


7日目で挫折


そしてぼくは新年早々、自分がおバカだとあらためて思い知る事になる。
バカにつける薬はなく、バカは死んでも治らない。
新年の目標を立てる程度で改善なんてするはずがないのだ。

新年早々、同じ漫画を2冊購入していた。

愚か。
我ながら愚かである。

ぼくの2023年は愚かからスタートした。

漫画『重版出来』の13巻を2回購入したわけだが、
正直に言おう。悔いは無い。
非常に面白く興味深く、そして泣ける漫画だ。
2回といわず、3回でも4回でもこれからの人生において読み返す漫画だ。
その漫画が、13巻だけとはいえ、2冊もあるのだ。幸運な事じゃないか。

問題はこの余剰分の1冊をどう扱うか、である。

いつか13巻がボロボロになった時に備えて保存しておくのか。
もしくは「これ面白いから読んでみ」と友人たちへの布教用とするのか。
使い方は自由だし、選択肢も無限にあるが、やってはいけない事がもし一つだけあるのならそれは返品だろう。
ビニールも破いていないし、購入時のレシートもまだ手元にある。
購入店舗に確認し、「その状態であれば返品も受け付けられますよ」と言質も取っている。が、返品作業だけは、それだけは人としてやってはいけない。
もしかしたらぼくが購入した事で、この13巻に重版がかかっている可能性もあるのだから。

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