入社式に招かれる
少し前のことになるが、いつもお世話になっている團コミュニケーションズさんの入社式にお邪魔してきた。
今年度入社するのはキラリちゃんという名の女性が1名。
ぼくは、入社前からすでにマラソンイベントなどで運用を任されている彼女と面識があることもあり招いていただけた。
その日は天気が非常に良く、入社式日和であった。
社長である本間さんが、契約書を読み上げていく。
勤務形態から各手当まで、1つ1つ丁寧に説明・確認を行う。それを隣で聞いていたキラリちゃんも終始笑顔だ。
2人の間に良い関係性が築けているのだろう。
給与面に言及した際にキラリちゃんの頬がピクっと引き攣った事を除けば順調に進んだ時間であった。
式が終わった後は、そのまま食事が始まる。
建物の屋上ということもあり、解放感至上主義のような場所であった。
お馴染みの面子もいれば、久しぶりにお会いする方もいらっしゃって、良き時間を過ごせた。
どこでチャンスと出会うかわからない
社長の本間さんとの出会いは、3〜4年前、別の仕事の現場でたまたま同じになった事にある。
「うちでやってるマラソン大会のMCを探している。ちょっと話せないかな」という事で、別日で時間を調整してお話しする事になった。
ぼくは大人数でわいわい楽しくお酒を飲むのは好きだが、
少人数で しかもほとんど面識が無い人とお酒を酌み交わすのは苦手だ。というより正直、苦痛である。ありがちだが、何か話さなければならないという強迫観念に駆られてしまうのである。ましてや仕事の話となれば、これはもう仕事内容・拘束時間・ギャラ・交通費・禁止事項などの諸々をサクサクっと取り決めてさっさと帰ってしまいたい。
ほぼほぼ初対面の人とあまり長く喋りたくない僕は、ササッと帰れるように待ち合わせ場所を喫茶店に指定した。
そこに現れた本間さんは開口一番「酒飲みながら話そう!」と居酒屋へぼくを連れ出した。意に反して2時間コースが確定してしまったぼくは内心ゲボを吐きながらも本間さんの後をくっついて居酒屋へ入った。
ところが、蓋を開けてみるとこの2時間が全く苦ではなかったのだ。
仕事の話はもちろん、プライベートの話、性的な話まであっけらかんと話すその本間さんの人柄にぼくは魅了され、今も双方にとって良い関係を築けている。
キラリちゃんにとってもきっとそうなのだと感じた。
でも、だとしたらあの給与の話をしていた時の引き攣りはなんだったのだろう。
『why me?』vol.2まであと137日