音楽との距離感
音楽と絵は、世界共通言語だ。
言葉が伝わらなくても心を通わせる事ができる最強の2ツールである。
ぼくは楽器がほとんどできない。
中学生の頃にバンドブームが来てクラスメート達が髪を伸ばしギターを弾いて女子たちにモテ始めた頃、ぼくはプレステを1日10時間やっていた。
そのバンドブームに若干乗り遅れながらも第2波の波に乗ろうとする男子たちが、そろそろギターでも買ってみるかと通販に手を出し始める頃、ぼくは漫画を読むのに耽っていた。
それでいて合唱コンクールになると、張り切って自ら指揮者をやりたがるというなかなかイタイ男子であった。
無理矢理カテゴライズするならば、”音楽が好きではあるのだがどの距離感でいればいいのかわからない系男子” だったのだ。
八王子て
先日、ぼくの『why me?』の企画で即興ピアニストとしていつも力を貸してくれているkevinの音楽ライブに行ってきた。
kevinの戦友、というか盟友の方とセッションをするとの事。
チラシもかっこいいいし即興でないkevinのピアノを聴いてみたかった。
kevinに行くよと告げた後、会場が遠い事に気付いた時は少し後悔した。
音楽とkevinの力は偉大
しかし、そんな後悔は実際のライブを見ると雲散霧消。
ピアノやサックス、フルート、そして飛び入りで参加された方の奏でるコントラバス。すべての楽器から出てくる音が、ぼくの鼓膜だけではなく身体全体に叩きつけられる。
衝撃的だ。
会場となった純喫茶の雰囲気も良い具合にマッチし、空間全体がリッチになっていた。
癒しとも刺激とも異なるものの活力を貰えるような、そんな時間であり、2時間があっという間に過ぎ去った。体感時間は18秒ぐらいだった。
得手不得手
vol.1の本番時に「kevinのピアノの音がやんだら照明がつくからね」と伝えておいたにもかかわらず、ピアノがずーっとなりやまず本編をなかなか始められなかったのは間違いなくkevinがリハーサル時に人の話を聞いていなかったからだが、もうそんなのがどうでもよくなるぐらい素晴らしい時間を過ごさせてもらった。
ピアノの魅力を引き出せるkevin。
ピアノの声を聞き、応えてあげるkevin。
そんな素晴らしい能力を持つkevinに「人の話も聞こうよ」と言うのはきっと野暮な事なのだ。
素晴らしいギフトの持ち主である事を改めて知った。
定期的にやっているらしいので興味のある人は是非一度見てみてほしい。
たった18秒で豊かな経験を得られるので。