シナリオを学ぶ


1〜2年ほど前からシナリオを学び始めている。
シナリオというのはドラマや映画の台本のことだ。

きっかけは『why me?』vol.1の公演だ。

本番直後、「これはストーリーとしては成立していないな」というのがぼくの率直な感想であった。
もちろんゲストの方の非は全く無く、100%ぼくの能力不足である。

「面白いストーリーを作りたいんだけど、そもそも面白いストーリーって何かぼくは本当に理解しているのか…?」
というのがぼくのぶち当たった壁であった。

これは例えるならば、美味しいご飯を提供する料理人が
「そもそも “美味しい” って何?」
と言っているようなものである。
ぼくは自分の無神経さを恥じた。

vol.1をご覧いただいたお客様の感想は決して悪くない。
しかしそれは、ゲストの方の能力と運に助けられたと言わざるを得ない。

このようなきっかけからぼくはシナリオを学び始めている。

vol.1の最も大きな収穫は「ぼくにはシナリオを学ぶ必要がある」という事を痛感した事だ。


通じる学び


そしてシナリオを学ぶ事が
即興芝居にも活きているのがわかるようになってきた。

シナリオを考える際、登場人物の性別からキャラクター、主人公が抱える葛藤や障害、部隊設定に至るまで無数の選択肢の中からチョイスしなければならない。

これがなかなか面白く、そして非常に難しいのである。

即興芝居(インプロ)はまず最初に「アイデアは何でもいいんだよ」と学ぶ。
これは “即興” に対して緊張感や抵抗のある初心者にとって、アイデアを出す事はとてもハードルの高い事だからである。「何でもいいんだよ」と学ぶ事によりそのハードルを乗り越えさせようという狙いである。

つまりこの教えは即興芝居の入り口でしか無く、
本当に即興芝居で誰かを感動させたいと思うのであれば、
アイデアは決して何でもいいわけではない。
言い表すならば
「アイデアは何でもいいけど、betterは常に存在する」
というのがわりと正解に近い気がする。

 


アイデアを出す力


例えば主人公と彼女の喧嘩のシーン。

喧嘩の種は様々だが、
「お前、おれのプリン食べただろ」
から始まる喧嘩と
「お前、おれに内緒で婚姻届け出したろ」
から始まる喧嘩では、
観客が持つその後の展開への興味は著しく異なってくる。

即興芝居を学ぶ人はこのアイデアを出す力をあまり重要視していないが、物語のクォリティに直結する部分である。

引き続きシナリオを学んでいくという宣言でした!

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