ハッピーバースデートゥーミー


35歳になった。

アラフォーと呼ばれる領域に足を突っ込んだ。

30代に突入してからもう5年経ったのか、と不思議な感覚。
なか3〜4年ほどはほとんど記憶にない。

40代が見えてきたが、
自分がどんな40代を迎えているのか想像もつかないというのが正直なところである。

思えば
10代の頃、30代というのは立派な “大人” だと思っていた。
マイホームを購入し、
そのローンの返済に追われ、
家では2人の娘がぼくの帰りを待っててくれて
テレビで不幸なニュースが流れるたびに
「遺憾だな」と義憤を抱くような…。

しかしいざ30代を過ごしてみると
あの頃抱いた未来像と現在の自分が大きく乖離している。
マイホームもなければ娘もおらず。
不幸なニュースが流れては「こえ〜」しか出てこない語彙力。
良かった事は家のローンが無いことぐらいだ。

 

これはつまり、
今ぼくが40代の自分に抱いている理想は叶わないと見て間違い無いだろう。

5年後、40歳になった時、
ぼくは石油王になってもいなければ
ベストジーニスト賞の受賞もしていない。
e スポーツの選手として活躍もしていなければ
7人の子どもを抱えた大所帯にもなっていないという事だ。

 


理想と現実の乖離


では考えよう。
“理想と今の現実に大きい乖離がある事は不幸なのだろうか”

石油王・ベストジーニスト・eスポーツ・7人の子ども。
どれも魅力的だが、
もし5年後の自分がこれを1つも手に入れていなかったとしたら、
それは不幸だろうか。

おそらく5年後の自分は「不幸では無い」というだろう。

「それらを手に入れられなかった代わりに、
今ぼくはかけがえのないものを手に入れたんだ
…そう、素敵な仲間がね…!」
と物知り顔で答える様が目に浮かぶようである。

しかし5年後のぼくよ、心して聞いて欲しい。

「不幸では無い」で満足していてはいけない。
「幸福だ」と胸を張って言えるようになってほしい。

そのためには方法は1つしかない。

そう、石油王になる事だ。

油田を、とにかく油田を掘るのだ。
人が幸せになる方法はもう、油田を掘り当てる事しかないのだから…

 


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